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法学部で広がる未来の自分の可能性                   ~第13回~歴史を基礎に学ぶ現在の国際関係

皆さん、こんにちは!今回の「法学部で広がる未来の自分の可能性」では、国際関係論を担当されている植村先生にお話を伺いたいと思います。法学部自治行政学科では、地方の政治や行政だけではなく、国際関係に関する講義も開講されています。そこで、植村先生には、法学部で国際関係論を学ぶことの意義について教えていただきました。

―――植村先生、本日は、先生がご担当されている「国際関係論」という科目についてお話を伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
植村:こちらこそよろしくお願いします。「国際関係論」という科目は前期(春学期)に開講される「国際関係論」と後期(秋学期)に開講される「国際関係論」に分けることができるのですが、今日はこのうち前期に開講される「国際関係論」を中心にお話ししたいと思います。

―――わかりました。それでは、まず自治行政学科での学習のなかで「国際関係論」という科目にはどのような意義があるのかについて教えてください。
植村:はい。自治行政学科だからといって、地方自治や行政に関する科目だけを勉強すればよいというものではありません。社会に出るとわかりますが、私たちの生活や仕事には様々なことがらが関係しています。広い視野を持って幅広く学ぶことは、将来どんな職業に就くうえでもとても大切です。

―――「国際関係論」はどのような意味で重要なのでしょうか?
植村:私たちの生活は今や、あらゆる点で国際関係と無縁ではいられません。人も物も情報も国境を越えて行き来する時代です。衣服や飲食物からテレビや携帯電話などの工業製品にいたるまで、身の回りの品々の中にも、外国と無縁なものはほとんどないと言ってよいぐらいです。そう考えると、外国と全く無縁の企業も役所もないということに気が付くでしょう。

―――外国との関係といっても様々なものがあるように感じますが、「国際関係論」では、どのようなことを中心に学習を進めていくのですか?
植村:外国の政治や経済、あるいは外交関係などについて学ぶことも重要ですが、まずは、自分が住んでいる国、つまりこの日本が、海外の国々との間でどのような関係を築いてきたのかを知ることが重要です。日本はどのようにして諸外国と付き合ってきたのでしょうか。国際連合をはじめとする国際機関とはどのような関係を構築してきたのでしょうか。「国際関係論」の授業では、そのような「歴史」からまずは学ぶことになります。

―――ずいぶん遠回りのような気がするのですが、歴史を学ぶことはそんなに重要なのですか?
植村:昔から「急がば回れ」と言いますよね。過去があってこそ現在があります。歴史を学ばずして現在を理解することはできません。あなたはどのような地方のどのような家族に生まれ、どのように育ってきましたか。そうしたあなたが生まれた環境と、その中で育ってきた「歴史」が、今のあなたを形作っていますね。このことは国際関係にも当てはまると考えてもらえればと思います。

―――歴史の学習から始めることで、現在の国際関係が理解できるようになるということでしょうか?
植村:その通りです。今の日米関係も日中関係も、すべての国際関係は歴史の産物です。歴史を学ぶことなく、国際関係の「今」を理解することはできません。なお、秋学期(後期)に開講される「国際関係論」では、今お話ししたような「歴史」を踏まえて現在の国際関係について学習します。そこではアメリカ大統領選挙やウクライナ戦争など、現在起きている問題も扱います。こちらは、「歴史」を土台としながら多様な問題を様々な角度から学習する科目と言えるでしょう。

―――国際関係論を学ぶことで、広い視野から政治、経済について考えることができるようになるのですね。政治学や地方自治論と合わせて学びたいと思います。今日はありがとうございました。


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