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ヨーロッパ出張報告~国際心理学会議での研究発表およびポーランド研究者たちとの交流~

 国際文化ツーリズム学科の澤海は7月20日から28日まで,研究活動のためにヨーロッパ出張をおこなっていました。コロナ禍以降の初めての海外出張でハプニング続きの旅でしたが,本稿ではその中でもポジティブな側面に焦点を当ててお伝えしたいと思います。

 イスタンブール経由でチェコ共和国のプラハに到着し,時差ぼけの試練を受けつつも国際心理学会議(International Congress of Psychology)第33回大会で研究発表をおこなってきました。23日には共同研究者の稲垣勉氏(京都外国語大学准教授)とポスター発表(写真1),24日には口頭発表をしました(写真2)。本研究ではVR(ヴァーチャルリアリティ)を用いて,日本人大学生のソーシャルスキル(人付き合いのスキル)をトレーニングするコンテンツを作成し,その妥当性を調べました。トレーニング前後のスキル得点を比較した結果はあまりきれいに出なかったものの(=トレーニング後にスキルがぐんと上昇したわけではない),例えば高校生を対象として,大学生活を疑似的に体験できるコンテンツとして運用してはどうかという意見も挙がりました。発表後には2人の海外研究者が話しかけてきて,似たような研究を検討中のようで今後共同研究につながるかもしれません。

 学会会場となったプラハは全市が世界遺産に登録されており,それが裏目に出たのか,研究発表数の割には会場にいた研究者が少ないように感じました。おそらく,研究発表以外の楽しみにもふけっていたのでしょうか。

 25日にはポーランドの第5都市であるポズナンに移動し,ポーランド研究者3名と夕食会(写真3)。ミシュランガイドに載っているレストランのようで,美食に舌鼓を打ちながら研究の話やお互いの文化の話も交換しました。うち1名の発達心理学者Barbara Jankowiak先生とは昨年から共同研究を進めており,次に行う研究の相談も進めることができました。26日にはJankowiak先生が所属するアダム?ミツキェヴィチ大学(Adam Mickiewicz University)のキャンパス内のツアーを手配してくださり,たまたま学長が出張中のため学長室(Rector’s room)の中も見学することができました(写真4)。この大学は,ポズナンでは最も名高い大学のようで,そのような大学の先生方と一緒に研究をできているのは非常にラッキーなことだと感じました。27日にはJankowiak先生とは別の学部に所属する社会学者2名も含めて昼食会を行い,学際的な共同研究の可能性について話し合いました。

 今回は出張の中でも良いことのみを報告いたしました。もちろんそうではないことも多々ありましたので,それはまた別の機会にでも個人的におたずねください。いずれにせよ,海外出張は自分の視野を広げる良い機会となりました。今回の学びを秋学期以降の授業や研究活動に活かそうと思います。

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